「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

福井恐竜博物館 23年度入館者数84万人でコロナ前比14%増

福井県立恐竜博物館(所在地:福井県勝山市)は、2023年度の年間入場者数が84万人に上り、コロナ禍前の2018年度比で14%増となったと発表した。改装オープン後の2023年7月14日から2024年3月31日までを2023年度とし、2018年度の同期間と比較した。
繁忙期以外でも来館者が多かったことに加え、3月16日に北陸新幹線が敦賀まで延伸開業したことで、同館へのアクセスが向上、沿線地域からの顧客が増えたという。改装に伴い、常設で展示する恐竜の全身骨格を50体に増やしたほか、新館の増設で延床面積を1.5倍に増やし施設を充実したことが奏功したとみられる。

月探査機「SLIM」再び休眠 4月下旬に再稼働めざす

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は4月1日、月面着陸している無人探査機「SLIM(スリム)」が3月30日未明に再び休眠状態に入ったとことを明らかにした。SLIMは2度目の月の夜を乗り越え、センサー類などの機能は失われつつある。月の過酷な環境に機体がどこまで耐えられるか調べるため、再び発電が見込める4月下旬に再稼働を試みる。月は2週間ごとに昼と夜が入れ替わる。昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にもなる。

月面探査機SLIM 極寒の夜を克服 2度目の再起動に成功

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月28日、日本初の月面着陸に成功した無人探査機「SLIM(スリム)」が再起動したことを明らかにした。27日夜、太陽電池で発電するスリムとの通信を確立し、着陸時に使ったカメラで周囲を撮影した。
月は2週間に1度、昼夜が入れ替わるため、昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にさらされる。夜の低温を耐えられない設計にしていたが、幸運にも2度も克服したことになる。JAXAではどこまで機体が機能できるか確認することで、今後の月探査機の開発に役立つとみている。

葛飾北斎『富嶽三十六景』全46作品 5億4,000万円で落札

江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の代表作として知られる版画『富嶽三十六景』が3月19日、米国・ニューヨークで開かれたオークションにかけられ、「神奈川沖浪裏」など全46作品が総額355万9,000ドル(5億4,000万円)で落札された。落札者は明らかにされていない。

宇宙飛行士・古川聡さんらISSから半年ぶり地球に帰還

国際宇宙スターション(ISS)に長期滞在し、様々な実験や研究に取り組んできた古川聡さんら4人の宇宙飛行士が、米国の民間宇宙船「クルードラゴン」で日本時間3月12日午後6時50分ごろ、米国南部フロリダ州の沖合に着水、半年ぶりに地球に帰還した。
古川さんは2023年8月から半年間にわたって、ISSで新しい薬の開発につながる高品質のタンパク質の結晶を作る実験や、将来の月や火星の探査を見据えた実験など様々な研究に取り組んできた。

伊藤若冲 3.3mの巻物状の大作を新たに発見 福田美術館

京都市の福田美術館(所在地:京都市右京区)によると、江戸時代中期に京都で活躍した絵師、伊藤若冲の珍しい、色鮮やかな巻物状の大作が新たに見つかった。今回見つかったのは「果蔬図巻(かそずかん)」と名付けられた作品は、全長3.3m余の大作。
若冲の作風である鮮やかな色彩でぶどうやりんごなどの果物と、かぼちゃやとうがんなどの野菜合わせて40種類が繊細に描かれている。若冲76歳の時の作品とみられる。この作品は今年10月に福田美術館で一般公開される予定。

高野山観光「入山税」検討 高野町 オーバーツーリズムで

世界遺産、高野山がある和歌山県高野町は3月5日までに、観光客から徴収する「入山税」などを想定した法定外税を、2028年度までに導入する方針を明らかにした。増え続けるインバウンドを中心とするオーバーツーリズム(観光公害)対策に活用する考えで、税額などは今後調整を進める。
同町によると、高野山を訪れる観光客は年間約150万人に上る。これに伴う駐車場やトイレの維持管理費は年間4,000万円を超えているが、これまでは町と高野山真言宗総本山金剛峯寺が負担してきた。

京都・北野天満宮で道真しのび「梅花祭」 野だて茶会も

菅原道真を祀る北野天満宮(所在地:京都市上京区)で2月25日、命日の道真をしのぶ恒例の「梅花祭」があった。あいにくの冷たい雨の中だったが、屋外で茶を楽しむ野だて茶会も開かれた。参拝客らはテントの下で梅を愛でながら芸・舞妓の振る舞うお茶を味わっていた。
同天満宮境内には約50種、約1,500本の梅があり、今年は例年に比べ開花が早く、見ごろは3月初旬ごろまでの見込み。梅花祭は900年以上の歴史があり、野だては天下人、豊臣秀吉が境内で大茶会を開いたとの故事にならったもの。

2,500年前にも能登半島に大津波 津波浸水域が酷似

新潟大災害・復興科学研究所の卜部厚志教授らの津波堆積物の調査、分析によると、震度7を記録した能登半島地震で甚大な津波災害を受けた石川県珠洲市と富山県沿岸部が、約2,500年前にも大津波に襲われていたことが分かった。今回の能登半島地震の津波浸水域とよく似ており、約2,500年前にも同様の大津波が起きていた可能性がある。堆積物は2015年に確認されたが、当時は震源域を特定できていなかった。
同教授は2014〜2015年、文部科学省の日本海地震・津波調査プロジェクトの一環として、石川県と富山県でボーリング調査を行った。その結果、珠洲市で①約2,500年前〜2,000年前②約2,000年前〜1,800年前③9〜10世紀ーの少なくとも3回、富山県沿岸では①約7,900年前〜7,800年前②約4,700年前〜4,500年前③約2,700年前〜2,500年前④13世紀ーの少なくとも4回津波があったことを示す砂層などを見つけた。堆積物の状況から、両県とも約2,500年前の津波が最も大きかったとミられるという。